著者略歴奥山 一郎(おくやま いちろう) トヨタ車体株式会社を2020年3月に定年退職し、現在は、名古屋工業大学大学院で非常勤講師として「問題解決における未然防止の考え方」の講座を担当している。1955年、愛知県生まれ。 岡山大学工学部を卒業後、トヨタ車体株式会社で41年勤務。生産技術部、製造部、品質管理部、経営企画部で主として、工程計画、工程管理、品質管理、製造管理、全社TQM推進などを担当。ものづくりの大切な部分を学ぶ。「私たちは同じような失敗を繰り返したくないのです。そのために、不本意ながら起きてしまった失敗から今後の教訓を学びとり、持続的に成長しうるプロセスとして確立していきたいのです。失敗を単なる失敗として終わらせたくないのです。」 ー 本文より -目 次第1章失敗には必ず原因がある 1-1.失敗とは何か=失敗を定義する1-2.失敗する理由1-3.失敗発生メカニズムを考える1-4.再発防止から未然防止へ第2章 失敗が発生する職場によくある風景2-1.今の不具合を解消さえすれば良い(喉元過ぎれば・・・)2-2.問題の兆候を見逃す(あの時気付いていれば・・・)2-3.自己防衛の言い訳ばかり(失敗するとまずその人が責められるから・・・)2-4.事実をよく調べずに先入観で行動する(あの人がこう言っていたから・・・)2-5.事実究明にこだわりすぎる(原因究明は犯罪捜査ではないのに・・・)2-6.適当にまとめたがる(なんでも一括りにしてしまったら訳がわからない・・・)2-7.作業の実施者を犯人にする2-8.要因をたくさんあげて満足する(要因の数よりも因果構造の方が大事なのに・・・)2-9.対策ばかりに先走る(闇雲に対策に走っても効果は・・・)第3章 失敗した時の対処3-1.応急処置3-2.再発防止3-3.未然防止第4章 失敗の原因を調べよう4-1.仕事のやり方のまずさを見つける4-2.原因を追求する3つのフェーズ4-3.失敗の原因を調べるコツ第5章 失敗の構造モデルを考えよう5-1.構造モデルを考える理由5-2.各種構造モデル第6章 二度と同じような失敗を繰り返さないためには6-1.失敗発生の構造モデルを適度の抽象度で理解する6-2.失敗経験を体系化された構造モデルに知的資産、技術資産として蓄積する